そもそも、賃金ってなんですか?

2014年1月23日

こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。

 

労働基準法では 『賃金』 といっていますが、給与や給料、手当、報酬などさまざまないい方があります。諸外国の立法例でも賃金の定義があるのは比較的少数のようですが、日本では労働基準法第11条が基本的な定義となっています。

 

 

労働基準法第11条

名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの。

 

 

これによれば、労働契約や就業規則で支給条件が明白なものはすべて賃金と考えてよさそうです。

労働保険、社会保険の 『賃金』 『報酬』 もほぼ同趣旨です。

 

旅客から受け取るチップは賃金か?

チップは使用者が支払うものではありませんので、賃金には該当しません。

しかしながら、使用者がこれを回収して労働者に分配する場合は賃金に該当します。

また、賃金は金銭に限りません。

昔このような例があったのか、チップのみで生活する従業員の賃金は、その収入を得るために必要な営業設備を使用する利益そのものとする通達があります。

 

労働の対償

労働契約とは、労働者に労働力提供義務を、使用者には賃金支払い義務を課すのもですから、当然賃金は労働の対価として支払われるものとなります。

従って、そうではない恩恵的なものや、実費弁償的なものは賃金ではありません。

 

慶弔見舞金

例えば、家族に不幸のあった従業員に支払われる慶弔見舞金などは、基本的には労働の対償ではないので賃金ではありません。

ただし、これが慶弔見舞金規程などによって、明確な支給条件を定め、これが労働契約の内容となっている場合は賃金に該当します。

 

退職金

退職金も上記と同様で、退職金規程などで支給条件を定め、労働契約の内容となっていれば賃金に該当し、そのような規程はなく、過去の慣習もないような場合は賃金ではありません。

 

食事代

食事代とは、金銭支給ではなく、食事そのものの供与ですが、これによる利益は賃金に該当するか否かです。これについては3つの基準で判断されます。

 

〇賃金の減少を伴わないこと

〇就業規則等により労働条件となっていないこと

〇利益の評価額がわずかなものであること

 

これのいずれも満たす場合は賃金ではありませんが、いずれかを満たさないものは賃金に該当します。

また、代金を徴収するものは基本的には賃金に該当しません。

 

携帯通話料金とか旅費、ガソリン代など

これらは、業務遂行に必要な実費の支給であれば、賃金に該当しません。

会社の携帯を持たせればいいと思うのですが、これに代えて従業員個人の携帯を使った場合で、業務で使用した部分の通話料金を支給するようなときです。

これは賃金には該当しません。

ただし、業務で使用したのがいくらなのか分からず、毎月一定額の支給とするときは賃金に該当します。

なお、旅費については一般的に賃金ではありませんが、乗務員の乗務日当は賃金であるとする通達もあります。

ガソリン代も領収書を付して清算するようなものは賃金ではありませんが、一定額の支給とする場合は賃金に該当します。

 

賃金に該当するとどうなるか?

賃金に該当する場合は、当然支払いの義務が生じます。

また一部の例外を除き、賠償金額を予定するような契約や前借の借金と相殺することが禁止されます。

このほか労基法24条の 『賃金支払いの5原則』 の適用を受けます。

 

 

労働基準法第24条

賃金は、 『通貨』 で、 『直接』 労働者に、その 『全額』 を支払わなければならない。

②賃金は、 『毎月1回以上』 、 『一定の期日』 を定めて支払わなければならない。 

 

 

これで、特に問題となるのが 『全額』 の部分です。

締め日で賃金を確定せず、翌月分と相殺することは全額払いに違反します。

つまり、賃金は繰り越し処理ができないのです。

この概念が経営者を大変悩ませるのです。

 

 

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