基本給のほか、手当はたくさん必要なの?

2014年1月15日

こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。

 

基本給のほか手当の種類がたくさんあるほどいいと思っていらっしゃる方が稀におられます。このような方に理由をお聞きすると、大抵は次のようにおっしゃいます。

〇調整弁として、また賞与や退職金、残業代の計算基礎を小さくしたいから

なるほど、でも規程を見ると・・・?

 

各手当の定義はどうなっていますか?

さて、基本給としたくない旨の目的はあっても、その定義を会社側もよく考えず漫然といろいろ支給している例も少なくありません。

このような場合は就業規則、特に賃金規程に根本的な問題があり、また気付いてもいないことが多いものです。今回は、この辺りを少し整理してみましょう。

 

労働基準法に定義のある手当

基本給のほか、どのような手当を設けるかは基本的には会社次第です。ただ、時間外割増賃金や平均賃金などの算定方法の都合で、労基法が定義を定める手当があります。

 

例えば通勤手当

これは、通勤距離に応じて支払われる手当です。

なぜ労基法がこのように定義付けしているかといえば、割増賃金額の不公平をなくすよう、その算定基礎から除かれているからです。

 

長距離通勤の人ほど残業代が高い?

では、なぜこれを割増賃金の算定基礎に入れることが不公平になるのでしょうか。

残業代は、時間外労働時間数に対し、その人の通常労働の時間単価額を1.25倍にして支給します。

純粋に時間外労働の対価として支給される手当なのに、その単価に、家の遠い人ほど高くなる 『通勤手当』 を含めることは、相対的に家が近い人の単価が安くなるので不公平なのです。

 

家族手当・住宅手当・別居手当等も同様

これらの手当も労働の価値に何ら関係なく支給される手当です。これらは 『基準外手当』 とも呼ばれ、残業代等の計算基礎からは除かれます。

 

『基準外手当』 を一律支給することは?

さて、このような手当を独自の判断で、全員一律にするとか、例えば通勤距離に関係なく通勤手当を決めている場合などは問題が生じます。

まず、労基法の表面だけを捉えて、残業単価抑制のためにこのような手当を設けている場合は、これを基本給と隔離した 『基準外手当』 と解する理由を失います。

家庭持ちの人との均等を図るために、家族手当を単身者にも一定額を支給するなども同様です。同じ 『通勤手当』 や 『家族手当』 の名称でも、趣旨を脱したものまで基準外手当とすることは明らかに違法です。

 

部長の役職手当は平均6万5千44円

多くの会社で見られる 『役職手当』 は何なのでしょうか。

これは、労働基準法ではなく、賃金規程等にその定義を定めることにより、先ほどの基準内にも、基準外にもできる手当です。ただ、多くの企業で基準外としています。

日本実業出版社の2009年調査では部長で約87%、課長で約78%、係長で約22%の企業で基準外となっています。

つまり、残業代を含んで支給しているということです。さらに、額でみてみると、100人以下の企業では、部長で約6万5千円、課長で約4万円、係長で約1万7千円となっています。

 

精皆勤手当は何に対する対価か?

出勤の奨励と解釈できますが、そもそも労働契約上の労務提供義務は完全無欠勤が当たり前です。

『いい大人相手に変?』 などといわれる手当ですが、前述の調査では製造業を除くと13.2%の企業で支給され、平均額は完全無欠勤で約6千円となっています。

一方で、有休消化を阻害してはならず、実質的には出勤奨励に寄与しないとの指摘もあります。

 

基本給としないのであれば、定義を明確に!

以上のように、目的はあっても規程上の定義が明確でなく、その結果、基本給と別ける法的な効果を生じていないケースが結構あります。

『賞与や退職金の計算基礎に・・・』 とおっしゃる場合も、そもそも法律はその計算方法を強制していません。

会社裁量で作られた規程でもその辺があやふやで、さらに規程自体ないこともあります。

基本給を上げると、 『賞与もたくさん払わなければならない』 などと誰かに言われたとかで、理由も分からず、そう思い込んでいるだけというケースもありました。

そんなこと、労働基準法は要求しておりません。

 

 

 

 

 

↓酒田・鶴岡・庄内のブログはこちらからも↓

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 鶴岡情報へ にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 酒田情報へ にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 庄内情報へ
鶴岡情報酒田情報庄内情報

コメントを送る

あおば労務管理事務所へのお問い合わせはこちら

OLYMPUS DIGITAL CAMERA人事労務管理になんとなく不安…そんなとき、迷わずご相談下さい!

お電話・お問い合わせフォームにて、ご相談を承ります。

お気軽にお問い合わせ下さい。

フリーダイヤル 0120-31-9928

表記しておりますフリーダイヤルは【山形県内のお客様のみ】の
ご利用(携帯も除外)とさせていただきます。

TEL 0234-31-9928

県外・携帯電話からのお問い合わせはこちらへお願いいたします

お問い合わせフォームはこちら