こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。
これから就業規則を改定する会社様ですが、先日伺って現行の就業規則の内容を説明しました。この会社様は数年前に別の社会保険労務士に依頼をし、就業規則を改定したそうです。私が作成したものでも何でもない他人の作成したものですが、その就業規則の内容がどうなっているのか説明した訳です。
相談顧問として昨年あたりからご相談をお受けして参りましたが、この会社様の就業規則を見るのはこれが初めてです。
特に賃金規程ですが、かなりの問題ありと診断しました。
実際の計算とはかけ離れた内容となっており、とても従業員の皆様に説明できる内容ではありません。何の根拠もなく、いきなり残業代は基本給に含むといった内容であり、賃金規程はおろか、就業規則とは何なのかさえ理解されていないと思える内容でした。
「本当に現役の社会保険労務士にご依頼されましたか?」 と思わず聞いてしまいました。
私が賃金規程を作成するときは、計算根拠をすべて挙げてエクセルで計算可能な内容にします。それが良いのか悪いのか分かりませんが、今回はあまりにも根拠が抜け過ぎていました。
この規定内容通りの計算だとこうなりますとエクセルで示すと、認識のかい離が激しく、説明すればするほど事業主様としては納得できず、「専門家にそれで良いと言われれば、そう思うでしょ!」となった訳です。私もそういう気持ちはよく分かります。でも、作成者の意図はどうであれ、確かに日本語でどう解釈しようとも、そう書いてあるのです。
事業主の皆様においては、社会保険労務士はすべてが就業規則や賃金計算、労務管理の専門家だとは思わない方が無難です。実際に会って、質問して、その回答が合理的で、納得できて初めてそう判断すべきです。