こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。
最近、助成金のコンサルタントを名乗る業者様に声を掛けられたとして、成功報酬で助成金の申請を依頼したという顧問先様がありました。
その助成金とは、私も以前から紹介と説明をしていたものですが、経営の自由に干渉されたくないとの判断で、当時見送ったものです。
そして、就業規則の作成段階でその助成金に照準を合わせるかどうか悩んだ挙句に、それをせず会社の裁量を優先した内容にしました。
そのときは、助成金の額と今後の人事の見通しを照らして社長様に説明することで、それを理解のうえで社長様が下した判断でした。
やっぱり助成金が欲しい!
成功報酬で依頼主にリスクがない?
本来、雇用関係の助成金申請を代行できるのは社会保険労務士だけなので、私が代行すればよいのですが、この顧問先様の性格的に経営の自由は将来に渡り絶対に必要であり、一時金のような助成金と引き換えにはできないと考えるようになりました。
とはいえ、今流行りの助成金だけに、やっぱり欲しい。 これは経営者の本能です。
その気持ちは理解できますが、一度は説明を聞き自らの判断で見送ったはず。
私は社外の立場ではありますが、労務管理の実務を預かる立場として顧問先様から一度きり成功報酬をもらえば、手が切れる訳ではありません。
就業規則が何なのか理解して!
成功報酬であれば受給してナンボ、それだけのために就業規則をいじくって、そのあとの労務管理は知ったこっちゃない・・・とは言い過ぎで怒られますが、長期的な視点で考えるとお勧めすべきか・・・?
別に、コンサルタントか何かに依頼して助成金を受給すること自体を否定はしません。
その判断は会社様の経営判断ですから。
でも、そのコンサルタントは、労働法の世界の枠で考えてはいないようです。
就業規則をいじるのであれば、その結果法的効果の変更が将来どうなるのか? 経営判断がどう制限されるのか説明しなければダメじゃない?
雇用関係の助成金って、申請や決定段階では書類だけで審査されます・・・だから確かに受給し易いので欲しくなるんですけどね。