こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。
社長さんや税理士さんに、たまに聞かれる質問です。
『私(または〇〇社長さん)は、いつから満額の厚生年金として、いくら受け取れるのでしょうか?』
満額の厚生年金とは何か?
おそらく、2階建て年金のうち、1回の土台部分である定額部分の支給がいつからなのか? ということなのだと思いますが、私にとって非常にお答えしづらい質問です。
これは 『満額』 ではないからです。 単に 『定額部分の支給開始年齢』 です。
国民年金の満額は分かり易い
国民年金であれば、保険料も年金支給額も報酬に比例しないので、単に保険料を納めた月数でカウントでき、その上限に至れば 『満額』 と言えます。
基本的には20歳から60歳まで40年間納めれば満額です。 これ以上納めることもできないので、付加年金など例外を除けばそうなります。
法人役員やお勤めの方であれば、勤務期間は概ね納付済み期間になりますので、勤続40年以上とも言えます。
分かり易いですね。
厚生年金は報酬比例
報酬比例である以上、お金持ちは老後も年金が多く、そうでない人は老後の年金もそうでない。
ですから、上限年齢に至っただけでは厚生年金の満額ではないのです。
『その人の』、『満額』 というだけであって、国民年金のように皆共通の満額ではないのです。
しかも、基本的に退職して社会保険から抜けないと全額を受け取ることができません。
あえて、国民年金のような、皆共通の満額をいえば・・・
現行の制度を基に考えればこうなるでしょう。
中学を卒業して、その翌月から月給60万5千円以上で、
かつ
毎年3回以上、賞与を150万円以上支給され、
かつ
この状態が70歳まで継続した場合。
こんな人がいれば、確かに満額です。
でも、その間に制度改正が必ずありますから、結局はどうなんでしょう?