酒田市の社会保険労務士 在職老齢年金、高年齢雇用継続給付を利用した定年再雇用者の最適賃金


統計から分かる他社の再雇用者賃金設定

厚生労働省平成15年雇用管理調査
再雇用
制度
賃金(基準内)が
下がる企業
減額率
10%未満 10%~ 15%~ 20%~ 30%~ 40%以上
総数 78.2 5.6 11.0 15.5 27.9 21.0 17.6
5000人以上 82.5 0.5 2.7 3.8 12.0 20.7 55.4
1,000人~ 84.2 1.6 6.0 9.7 18.9 22.3 38.9
300人~ 80.9 5.0 4.5 11.3 21.7 27.6 29.6
100人~ 83.9 4.8 8.3 15.5 25.8 24.2 20.2
30人~ 75.3 6.3 13.4 16.5 30.2 18.6 13.5

まず、平成15年当時は現在よりも60歳到達時賃金の上限が高く、また、高年齢雇用継続給付や在職老齢年金の適用条件が違っていました。
しかし、基本的に最適賃金の考え方は同じなのでこのまま見ていきます。

これを見ると30人~100人規模の中小企業が最も賃金低下率が少ないということが分かります。
この規模の企業では定年そのものが無いところも少なくなく、最適賃金の導入が最も進んでいません。つまり、戦略的に高齢者再雇用するということができていないことになります。

高年齢雇用継続給付などの公的制度を利用する場合、40%以上の大幅な賃金減額が有利であることは事実です。これを行っているのは5,000人以上規模の企業で55.4%、30人~100人規模の企業で13.5%です。
つまり、大企業ほど上手く利用していることになります。

一方、中小規模の企業が最も多く採用している20%~30%の減額帯は賃金を増やせば増やすほど本人手取が減る「逆ザヤゾーン」真っ只中です。
なぜこのようになるのか、これは制度を理解していない企業のほとんどが人材や情報に乏しい中小規模の企業であることだと思います。

しかし、この最適賃金を最も導入しやすいのは、実は中小規模の企業なのです。
なぜなら、毎年何十人もの定年退職者が出る大企業に比べ、絶対的人数が少ない中小規模の企業では一律に制度を敷き、適用させる必要が無いからです。

また、定年前から再雇用を見越して60歳到達時賃金や標準賞与額を調整することが比較的容易です。個別に対応することにより、数年後の人件費の見通しを立てたり、人事戦略を練ることもできます。大企業と比べ、高齢者本人にしても精神的に会社との関わりが深い分、再雇用後の待遇について同意を得られ易いでしょう。


ここに厚生労働省の統計一覧を載せておきます。

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