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【第17条 年次有給休暇】
以下解説
1 年次有給休暇は、6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した従業員に対して、最低10日を与えなければなりません(労基法第39条第1項)。また、1年6か月を超えて継続勤務した従業員に対して、法で定める日数を与えなければなりません(労基法第39条第2項)。
本条第1項は、通常の従業員の年次有給休暇の規定です。
2 本条第2項は所定労働日数が少ない者に対する年次有給休暇についての規定です。
3 いわゆるパートタイマーと称しても通常の労働者と同じ勤務形態の者もいますので、所定労働時間、所定労働日数に応じ、第1項に該当するか第2項に該当するか誤りないように取り扱うことが必要です。
週所定労働時間が30時間未満であって、週所定労働日数が4日以下又は1年間の所定労働日数が216日以下の従業員(以下「所定労働日数が少ない者」といいます。)に対しては、通常の従業員の所定労働日数との比率を考慮して、労基法施行規則で定める日数の年次有給休暇を与えればよいこととされています(労基法第39条第3項)。
4 年次有給休暇の基準日を個々の従業員の採用日に関係なく統一的に定めることもできます。この場合には、継続勤務6か月未満の従業員の出勤率の算定に当たっては当該期間に達しない期間も出勤したものとして取り扱うことが必要です。
5 出勤率が8割以上かどうか計算する場合、業務上傷病し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間、産前産後の休業期間、育児・介護休業法に基づく育児休業期間、介護休業期間及び年次有給休暇を取得した期間は出勤の扱いにしなければなりません。
出勤率が8割に達しなかったときの翌年は、年次有給休暇を与えなくても差し支えありません。なお、この場合、年次有給休暇を与えなかった年の出勤率が8割以上となったときは、次の年には本表に定める勤続年数に応じた日数の年次有給休暇を与える必要があります。
例)最初の6ヶ月:8割以上出勤したので10日発生
次の1年:8割以上出勤しなかったので0日発生
さらに次の1年:8割以上出勤したので12日発生
6 年次有給休暇の取得時季については、従業員側に時季指定権があります。指定された時季に休暇を与えると、会社として必要な工夫をしてもなお事業の正常な運営が妨げられる場合には、会社に休暇時季の変更権が認められています。
7 本条第4項に定める年次有給休暇の計画的付与の制度は、季節的な業務の繁閑を考慮して、連続休暇の導入・拡大などに活用できます。
年次有給休暇の計画的付与は、各従業員の年次有給休暇日数のうち5日を超える日数についてのみ行うことができることとなっていますので、新規採用者のように年次有給休暇のない者や年次有給休暇の日数が計画的付与をしようとする日数に足りない従業員の取扱いについては、付与日数自体を増やすなど労使で十分協議して決める必要があるでしょう。
なお、従業員代表とは、第14条の従業員代表と同じです。
8 年次有給休暇の管理については、当該年度内に取得しなかった年次有給休暇は翌年度に繰り越されることとなりますので、この日数を含めて出勤簿などに整理記載しておくことが必要です。
9 年次有給休暇の取得をすすめるためには、年度始めに各人の取得計画を明らかにした個人別の年休取得計画表を作成することなどが望まれます。
10 精皆勤手当や賞与の算定に際し、年次有給休暇を取得した日を欠勤と同様に取り扱うなど不利益な取扱いをすることはできません(労基法第136条)。
あおば労務管理事務所・村西栄治
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