こんにちは!酒田の社会保険労務士、村西です。
「月額〇〇万円で時間外・休日労働手当込み」の内容は雇用契約書のどこにどう書けばよいか?
またか・・・またそんな質問を受けました。いわゆる定額残業代という扱いです。同じようなことを考える人が多いな・・・むしろ中途採用の場合、定額残業代扱いが半ば常識となっているような気さえします。
それ、そのままどこかに書いたからといって、そんな扱いが認められる訳がないでしょう?
質問者の方いわく、この扱いを自社の同業者から聞いたとかのパターンですが、じゃあ、その〇〇万円のうち、所定(法定)労働時間の分、いわゆる基本給はいくらですか?
そもそもその認識が当事者にないことが多いですね。
基本給を所定(法定)労働時間の労働の対価だとすれば、そこから時間外などの単価が導き出されて、この部分がいくらだから何時間分に相当すると説明できないといけないですよね。
これエクセルで簡単にできますよね。
これがなければ時間外・休日労働手当の正しい算出どころか、労働時間管理さえできていないことが推測されますし、その状態で残業代込みなんだと労働者に説明するのはリスクが大きいですね。
特に、総支給が労働者ごとに違うのに定額残業代は一律だとか、そのうえで全員〇〇時間の残業代込みだとか、こんな説明はするべきでありません。計算が成り立たず無理です。
賃金債権の時効が5年になると言われていますし、もういい加減に、基本給・定額残業代の額・含まれる時間外労働時間、これを明確にしないとヤバいですよ。
定額だとしても「残業代」と思って支給していた部分も含めて「本当の残業代」とされる計算単価に追加されますでしょうから。