こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。
このところ、日本がデジタル分野で遅れているのは、ハンコ文化のせいだと聞くようになりました。ハンコをもらうためだけに出勤するテレワーカーもいるのだとか。だからハンコは廃止すべしと。
なるほどなーと聞いていましたが、私自身はほとんどハンコを使わないので、私もなぜそんなにハンコにこだわる人がいるのかと思っていました。ハンコなんてそんなに信用できるものでもないと思うからです。
未だに傷病手当金の申請は電子申請ができないので紙に印鑑を押すのですが、これには本人のほか事業主、医師、代行の場合は社会保険労務士の印鑑が必要です。さらに申請本人の記載欄を訂正するには、本人の訂正印がないとできません。なので、本人に不利な申請内容になっていても、有利に訂正してあげられないのです。
特に医師の印鑑でいつも思うのが、医師だからといって特別なものでも何でもなく、普通の個人の印鑑なので、これを医師のものだと信用する根拠は何なんだろと思っています。
申請本人の印もそうですよね。いちいち訂正印を求められますが、そもそも本当に本人が押印したものかどうかなんて分かりませんよね。
個人の認印なんて100円ショップで誰でも購入できます。もっと昔には、あらゆる漢字を組み合わせて磁石で固定し、それに枠をはめることで、印鑑のように作成できるゴム印もあったくらいです。
さすがに会社の代表印はそういう訳に行きませんが、これも社会保険労務士の電子申請では、一度もらえば何度でも同じものを添付できます。私の場合は他の事実証明書類の添付も省略できます。
社会保険労務士の代行印だってそうです。昔、勤務時代に誤って行政書士の代行印を押して書類提出してしまいましたが、まったく問題なく処理されました。あれ以来社会保険労務士の代行印なのか行政書士のそれなのか意識もしなくなりました。
だから、ハンコってそんなに信用して良いものかなと思う訳です。