人の感情で助成金の要件を満たすことが本来難しい

2019年9月26日

こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。

主婦や学生などのパートの直近の上司には、パートさんに対して「善い人」で在りたいと考える人がいます。特に女性パートに男性上司。

その上司自身は特別に権限を与えられた「使用者」でもなく「管理監督者」でもなく、会社としては普通の「労働者」なのに、パートさんの言い分に乗っかって会社の意図と違った言動をすることがあります。

例えば、会社がパート労働者と締結した労働時間や休憩時間、シフトなどを自分の一存でパート有利に変更してしまう言動をする。会社は、時間配分による業務効率を考えてパート採用したのに。

「〇〇課長、私、出勤時間を〇〇時に変えてもらえませんか?」これに対して「うん、大丈夫」とか言ってしまう。無責任ですね。

そうすると、「〇〇さんは大丈夫って言ってもらえたんだって!」とパート間で認識されて、「〇〇課長に言えば何とかしてくれる!」のようになり、〇〇課長としては、なんか「善い人」になった気分になるようです。でも、そもそもその結果は会社業務の効率を考えた時間配分でなかったりします。

そうすると、パートでない従業員も労働契約上の「労働時間」について認識が乱れてきます。

しかも、この傾向が進むと〇〇課長自体が「パートの〇〇さんの時給は低いと思います!」とか、まるでパート組織の労働組合みたいなことも言い出すこともあります。ここから会社との対立。

では、その間の〇〇課長の労働時間を含む労務管理は誰がしているか? 誰もしていない。これが通達違反。労務管理ができていない典型例かな。

社長は売り上げのことしか頭にない。労務管理は人任せ。何よりも営業利益です。そういう会社が特に「助成金」を欲しがるし、何よりこだわる。そして失敗する。

 

 

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