こんにちは!酒田の社会保険労務士、村西です。
会社と本人との間で話がついているというのに、配偶者や親が会社に文句を言ってくるケースがあります。特に、何らなの不利益処分を行ったときによくあります。
ひどいときには、懲戒も何もしていないのに、ある日突然従業員本人が出勤しなくなり、心配して会社が本人に連絡をしても繋がらない。返信もない状況で困り果てていたら、その配偶者から「うちの妻がおたく(会社)のせいで精神的に参っている、どうしてくれるんだ!」と脅迫のような電話があったこともありました。
このとき、顧問先様ではその電話を録音していたので聞かせてもらいましたが、本当にやくざのような口調でした。さすがに、そんな電話が私の事務所に来ることはありませんが、会社にこんな電話が来たときはどう対応するべきかご相談を受けることは、たまにあります。
また、労基法22条の「退職時等の証明」を部外者から求められることもありますが、これには労働者が請求しない事項は記入できないため、本人がどの事項の証明を請求しているのか、本人と連絡がつかない以上わからないので困りますよね。こんなことはよくあります。
会社としては、その相手は従業員本人の利益を代表する家族とか親族であることから、何か対応しないといけないと思うようですが、私は「無視で行きましょう」と言っています。
要は、それらは「部外者」なんですよ。会社は家族や親族と何か契約関係はあるのですか? 会社と本人とは労働契約関係はありますが、それ以外は契約当事者でないので部外者です。なので、「本人以外とは話しません!」で構いません。
そうすると、相手はすんごくキレると思いますが、仕方ないですよね。
前の事例では、その後も脅しのようなことが続いたらしいので、初めから故意だったのでしょう。無視して何かあったら警察に被害届でしょうね。これも仕方ないと思うのです。
労働者の利益を代表する第三者を代理人とするのであれば、弁護士の先生に依頼するのが一番でしょうね。だから、何か事情がない限りですけど、会社はこれ以外はシンプルに無視しましょう。