こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。
このところ、社会保険の電子公文書の様式が変わり、非常に使い勝手が悪くなりました。
少し前から、標準賞与額の決定通知がこの様式に変わったのですが、これから申請する算定基礎届や月額変更届に対する決定通知や改定通知もその様式に変わるらしいのです。
何が不都合かというと、決定通知が被保険者一人につき1枚になっていて、今までのように複数の被保険者の決定内容が一覧になっていないのです。
実務担当者にとって、これほど使いづらいものはありません。なのに、日本年金機構的には事業所における利便性が向上したと思っているようです。
私の場合ではありますが、おそらく事業所の実務担当者もそうだと思います。電子申請といっても決定通知は非常に重要な公文書なので、これを印刷して申請内容と相違していないかをマーカーでその個所を記録しながら確認しているはずです。そうすると、一覧になっていないと特に被保険者が多い事業所ほど余計な手間と資源が掛かります。
例えば、100人被保険者がいる事業所では、これまで両面印刷5枚程度で済んでいたものを100枚印刷することになります。これだけで紙ファイルがいっぱいになってしまいます。しかも、調査の際はすべてその紙ファイルで持って来いというのですから、私としては「ふざけてるのか」となる訳です。
しかも、標準報酬等級は1度決定すれば多くの場合はその後1年間適用されます。だから、初めに間違えば何かのきっかけでもない限り相当期間それに気付きにくいのです。だから余計に決定通知内容を受領時に確認する必要があるのです。そのために一覧になっていないと困るのです。
だから、今年からは電子申請であっても決定通知は紙の通知書で郵送してもらおうかなと思いました。紙の決定通知書は一覧になっていますからね。100枚とか郵送してくる訳がないし、されても迷惑。
そのことを年金機構の電子申請担当者と話していたら「そのことでかなり苦情がありました」とのこと。
これを受けて、従来の一覧表として電子公文書としても受け取れるプログラムが既にあるとか。
それなら、そもそも従来の仕組みに戻せよと思うのですが・・・なんで気付かないかな。それとも、厚生労働省はe-Goveに反対なのかな。