是正報告の後の心配

2018年12月7日

こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。

酒田に来て、前任の先生から引継ぎを受けた顧問先様があります。私が開業以来の10年間、初めからお付き合い頂いていることになります。

あまり大きな会社ではないため、顧問料も控えめな感じです。法律上の労務管理に問題点はたくさんあるものの、従業員も昔からの人がほとんどなので争いなどもなく、従業員の入退社もほとんどありません。

ですので、手続き業務に関しては定型業務のみで、あとは相談業務が主になっています。在職老齢年金の仕組みで役員報酬や給与をどう設定すればいいかなどですね。

しかし、現在の体制で、年金事務所や労働基準監督署が調査に来たらどうなるのか、最悪の場合を常にお伝えしていました。

労働時間を適正に把握していないので記録もなく、過去2年分の未払い残業代を請求されたらどうなるか。役員報酬による年金の支給調整に関する届け出をしていないことが、今後の受給額にどう影響するかなど。

ですので、労務管理に関しては、労使のバランスが崩壊すればヤバい状況でした。そんなヤバい状況で今年、労基署の臨検がありました。

事前に通知があったので、指摘されるであろう項目は分かります。しかし、労働時間の把握義務など、履行していない項目を書類で偽装することは許されません。しかも、まともな就業規則などないので、定額残業代で支払い済みの残業手当の算定もできません。というか、労働時間を把握していないのですから、そもそも計算できません。

結果、労基署から是正勧告書が発行されます。

労働時間管理体制不備による未払い残業代の問題も経営者の意識で改善できると思うのですが、そもそも何十年も出勤簿など付けたことのない従業員が多いので、それだけでも反発されるのだそうです。

とはいえ、是正報告書に添付する就業規則を実態に則した内容にしないといけませんし、出勤簿も提出しなければなりません。就業規則を改定したうえで、従業員全員分の定額残業代による残業時間を計算して通知ましたが、実際にはそんなものではないはず。

労基署は大体3カ月の遡及ですが、賃金の時効は2年です。誰も知らない定額残業代の内訳を明らかにして、残業代の遡及請求があったらどうしようかと心配しましたが、それはありませんでした。今のところ。

今後もしあったら、もうどうにもならないと思います。

 

 

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