企業の若年者の喪失は大きな損失

2019年1月24日

こんにちは! 酒田の社会保険労務士 村西です。

その昔、私も大学新卒当時、会社員だったことがあるのですが、自分の労働時間に関して全く意識がありませんでした。

BtoⅭの営業職であることを理由に、そもそもタイムカードや出勤簿すら存在しなかったので、朝早く出勤して朝礼の前に事業場全般の仕事を済ませ、終業時刻後も深夜とまではいかないとしても、顧客との電話とか遅くまで「営業」をしていました。「営業に休日はない!」とか平気で上司が言っていましたから。

ついでに言うと、出勤前にも消費者の需要調査のために担当地区である住宅街を歩いて情報を集めていました。当時の特有の事情があって薄暗い朝にしかできなかったので。しかしこれは、会社が動いていない時間帯であり、私の考えた工夫であって、業務命令かどうかは別にして。

それに対して、私は残業代が付かないことどころか、給与明細の見方も知らず何の疑問も持つことはありませんでした。新卒なので会社とは「そんなもんなのか」となんとなく納得させられていました。休日の真昼間に会社から突然呼び出されて、それに応じたところで勤務の記録も手当もなし。

社会保険労務士という今のこの仕事をして思うのは、その当時その会社では、労働基準法とか関連法の知識を持つ担当者が誰もいなかったのだろうということ。又は新卒者の無知を利用されていたか。

その結果、私はその会社を退職しました。そこそこ戦力として期待されていた時期だったので、大企業たる親会社から面接を求められたりして、とにかく退職の理由を尋ねられました。「なぜか?当該子会社の何がいけないのか?」ということだったと思います。

もう退職を決めた会社に、そんなことを正直にハッキリ言う訳ないですよね。でも、本当は、もういい加減「疲弊」したのです。

会社が具体的に長時間労働を命じていないのに、現場ではなぜか長時間労働になってしまっている。若年者が何か法的根拠をもって反発している訳ではないのに、「疲弊」して退職してしまう。

大きな戦力喪失だと思います。そんな残念な会社は他にありませんか?

 

 

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